脳科学・遺伝学に基づく「催眠療法」
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起立性調節障害(OD)

 
 OD は朝起き上がれなくなり、無理に起きてもめまいがして、動悸、息切れ、頭痛、倦怠感もあり活動できない状態になります。一見、怠慢な状態に見えますが、自律神経が乱れて脳貧血によるめまいや立ちくらみが起きるのは、脳が不調を訴えているのです。

 学生さんの場合、学校を休みがちになり、不登校へと進行してしまったというケースが多くあります。場合によってはてんかん発作を起こして、いつまた倒れるかに怯えて学校に行けなくなることもあります。これは、脳の成長と睡眠不足による機能不全が発端となります。

 社会人においても、ある朝急に起立性調節障害(OD)の症状に見舞われて通勤できなくなることがあります。

 もちろんこの症状も、精神的ストレスと密接に関係しています。そのため、早めの対処が重要です。遅くなると、人生に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 具体的にどういう経緯をたどるのかをお話しします。
 
 OD は、ほとんどが思春期と呼ばれる年齢の時期に起こります。思春期は、小学校高学年から高校生の年齢にあたり、心身と同時に脳が急成長し、大人へと向かっている時期でもあります。

 そして、この時期は、脳の発達が後頭葉から始まり、最終段階の前頭前皮質(前頭葉)の成熟に及んでいて、良質な睡眠の量と質がとても重要です。しかし往々にして十分な睡眠がとれていなくても、起こされて学校に行かされます。交感神経の活動を無理に活性化させるので、脳へのダメージは防げないのですが、若い時は無理ができます。それゆえに、無理をしていることにも気づかずに、朝眠いのは精神力が弱いのだと勘違いする場合もあります。

 加えて、ゲームや動画にのめり込み、夜更かししてしまうことに罪悪感を持ち、さらに無理をしてしまいます。
 こうした日常が続く中で、家庭内や学校で過度な精神的ストレスが加わり続けると、ある朝突然に、起き上がれないといった、ODが発生します。

 この時期の心と体の急激な成長に翻弄された精神状態で戸惑っている中、自我の確立期でもある脳の成長を妨げる心理状態に置かれることがあります。それは、親からの圧力や学校での人間関係によるストレスです。

 この時期の親子関係のストレスの中で一番問題になるのが、過干渉であり、親の価値観の強要です。この問題は、幼少期からの親子関係という背景が大きく絡み、親との関わりにおける許容が狭まっていきます。その他にも親子間や友人間での様々なストレスはありますが、それは第2章(P.107 ~)の愛着障害のところで述べていますので、そちらに譲ります。

 OD を治すためには、睡眠の確保に加えて、家庭内や学校での精神的ストレス、背景にあるトラウマを解消することが必要です。また、脳の正常な成長を促していく環境が必要です。

 この症状に陥って、てんかん発作が生じたり、自律神経失調による身体的症状に苦しむことがあります。しかし、再発の不安に怯えている場合には、まずは正しい原因の認識を行い、これまでの精神的ストレスに対する解決策を講じることが重要です。そうすることで、病気への恐怖心を克服し、自信を取り戻すことができます。

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