脳科学・遺伝学に基づく「催眠療法」
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催眠とイメージ

 
 催眠状態とは、周縁認知が停止し、与えられた暗示に注意が集中
している変性意識状態です。

 このような催眠状態の脳では、催眠状態特有の意識のフィルタリングメカニズムが働き、通常はフィルタリングされて無視される情報や感覚に対する感受性や集中力が増します。これは催眠の技法と暗示によって個人の思考や感情、行動に影響を与えることを可能にすることができるからです。

 催眠技法を駆使して脳の特定の部位にどのように働きかけるかといった、長年培われてきた催眠術のテクニックによって生じる現象といえます。

 催眠術のテクニックは、イメージを操る技術でもあります。頭の中で体や物を動かした時に、脳は仮想的に運動指令を出していても、実際には動いていない場合はイメージと規定します。
 こうしたイメージを作り出している脳部位を楔前部(けつぜんぶ)と呼びます。催眠時にイメージを生み出す楔前部の図解
 楔前部とは、頭頂葉内側面の後方に位置する領域を指します。

 したがって、注意力(集中力)やイメージ能力などは個人の脳の機能によって大きく異なります。

 それによって、催眠に入りやすいか、どれだけ深く催眠状態に入れるかといった違いが生じてくるのです。

一般には、「催眠にかかりやすい人は、頭が単純で騙されやすいから」という誤解がありますが、それは正しくありません。催眠術のテクニックが脳に与える影響により、集中の持続やイメージの視覚化などの高度な脳機能を有する人ほど、深い催眠状態を体感し維持できるのです。
 その体感する世界は、瞑想や坐禅、マインドフルネスなどを極めることと同様で、脳内で人生に価値ある変化を起こし、精神世界を充実させ、もっと良い人生へと変えていくことができるものです。

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